
愛犬さんが下痢をしてしまったときは心配されるかと思います。
痛みがあったとしても、人間のようにどこの部位がどのように痛むのか伝えてくれず、飼い主さんもどう対応したらよいかわからないと思います。
そこで、下痢の原因となるものとその対策についてまとめました。
注意していただきことがありますが、内容が病気にも関係することですので、判断を誤ると愛犬さんの命にもかかわります。そのため、基本的に獣医師に診ていただくことを前提としてください。
獣医師に伝える内容
獣医師に下痢の症状を伝えるときに便の硬さ、状態を正確に伝えることが大事です。
- 下痢の回数
- 便の硬さ
- 便の色、状態
- 愛犬さんの状態
- 食事内容
便の硬さ
便の硬さにも種類があります。
- 軟便・・・形は保っているが、水分が多めで柔らかく、つかめない状態
- 泥状便・・・泥のような状態
- 水様便・・・水のような状態
血便の見分け方
- タール便・・・黒くてドロドロした状態
- 赤い便・・・赤い血液が混じった状態
- 粘血便・・・粘膜や血液が混じったゼリー状の状態
危険な下痢の症状
泥酔便、水様便のように水分が多いときは脱水症状になり危険な状態になります。
子犬の場合は元気があって食欲もあるときでも、下痢を繰り返していたら早めに獣医師に診てもらってください。なお、老犬についても早めの対応が必要です。
腸の状態がかなり悪いときの症状
- ゼリー状の便
- 血便
- 便の臭いがいつもと違う
下痢の原因
原因としては生活環境の急な変化、食事の変更、ストレス、病気等さまざまです。神経質な犬ほど影響を受けやすいです。
急激な温度変化
- 寒暖差のある温度変化
- クーラーで冷えすぎた
- 熱中症
食事によるもの
- フードの保管状況が悪く微生物が繁殖していた
- 食べ過ぎることによる消化不良
- フード内の成分に食物アレルギーがあった
ストレスによるもの
- 運動不足
- 身体へのストレスで腸の働きが悪くなった
- 厳しすぎるしつけ
- 季節の変わり目
- 引っ越し
- ペットホテルでのお泊り
異物の誤飲、誤食によるもの
食べたものによっては外科の手術が必要な時もあります。速やかに獣医師に診てもらってください。
- 食べ物以外のものを飲み込んでしまった
- 散歩中に腐ったものを食べた
- 毒性のある植物を食べた
ウイルス性によるもの
ウイルスによっては消化管に炎症を起こして下痢になります。嘔吐も見られ、体力がない幼犬、老犬では命にかかわる状態になります。
- パルボウイルス
- ジステンパーウイルス
細菌によるもの
- サルモネラ
- 大腸菌
- カンピロバクター
寄生中によるもの
回虫や条中などの寄生虫が腸内に寄生することで病気を引き起こすことがあります。
病気によるもの
慢性腸症、膵外分泌不全、腫瘍の病気により下痢になります。
下痢の対策について
急激な温度変化を避ける
犬種によって快適な温度は異なりますので、目安としてとらえてください。
室内犬は快適な温度が20℃前後と言われていますが。エアコンの設定は25℃~28℃が適温とされています。愛犬さんが舌を出してハァハァして暑がっているときや丸くなったりブルブルと震えているときは寒がっているときは温度を調整してください。
また、犬は湿度が高いのが苦手ですので、温度が適温でも湿度が50~60%になるように調整してください。
- エアコンによる温度・湿度調整
- 犬が暑がったり寒がったりしていなか様子を見る
- 外飼いの場合、あまりにも温度・湿度が高い場合は室内へ退避させる
食事の対策
食物アレルギーがある場合は獣医師に診てもらって食物を特定してもらってください。
- フード記載の保管方法を守る
- フードに触るときは手を洗ってから
- 食事量を適量に調整する
- アレルギー成分を確認する
ストレスの対策
ストレスを過度にため込まないよう飼い主さんが気をつける必要があります。引っ越し、ペットホテル等のやむを得ない場合もありますが、社交的に育てることで新しい環境に慣れやすくなることもあります。
- 適度な運動
- 過度なストレスを与えない
- しつけは段階的に
- 社交的に育てる
異物の誤飲、誤食の対策
- 誤飲、誤食してしまうような物を置かない(犬の生活環境を見直す)
ウイルス性、細菌、寄生虫、病気の対策
下痢以外にも体調の変化がいろいろと現れます。どのような体調変化があるのか把握して獣医師に診てもらってください。
事前にワクチン接種で予防できることもありますので、獣医師に相談されると良いと思います。
- 生活環境を清潔に保つ
- ワクチン接種
- 栄養管理
- 体調管理
まとめ
基本的には下痢が続いたら獣医師に相談してそのまま放置しないでください。
他の犬の下痢には、ウイルスや寄生虫がいる場合がありますので、愛犬さんを近づけてはいけません。ウイルスや寄生虫がうつる可能性があります。散歩中でも同じですので、犬が立ち止まったときは注意してください。
こちらであげた対策で事前に回避できることが多いですから、日頃の習慣としてご活用いただければと思います。