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猫の去勢手術の悲しい結末と飼い主としての去勢・避妊手術の判断方法について

更新日: 2021/06/30


去勢・避妊手術

去勢手術後に愛猫が亡くなった

たまたまTwitterを開いたときに目に入ってきたのですが、可愛らしい猫さんと飼い主さんの写真がありました。

内容を見ていたら去勢手術で亡くなったというものでした。

世間では去勢手術が一般的になりつつあるなかで衝撃を受けました。

しかも、飼い主さんのツイートのリプで他の方も同じく去勢手術で亡くなったとありました。

これは、何か表に出てこない怖い実情があるのではないかと思い、亡くなった猫さんと飼い主さんの経験を残そうと思い記事にしました。

一般的な去勢・避妊手術について

去勢・避妊手術を行うことで繁殖を抑え飼えなくなる猫達が増えなくなることや発情がなくなることで、ストレス低減や病気の因子を取り除くことができると言われています。

猫の去勢・避妊手術は一般的に生後6カ月~7カ月で発情行動が出る前に行われるそうです。

また、成猫でも去勢手術は行われています。

去勢手術に備え猫の術前検査が行われ手術が行えるか判断するそうです。

術前検査で問題がないことを確認した後に手術を行いますが、全身麻酔をして精巣や卵巣を摘出します。

獣医師の対応に問題はないのか

ホームページ上で去勢・避妊手術の流れが詳しく載っていますので参考にさせていただきました。(Twitterとは関係ない病院です)

かやま動物病院 http://www.kayama-ah.jp/14997362995751

要点だけ抜粋します。

1.手術の時期

生後6カ月以降を勧められているが、体格や成長具合により身体検査を行う

2.手術前の検診

問診、視診、触診、聴診で身体検査を行う ワクチン接種しているか

※ワクチン接種:さまざまな伝染病を予防する目的で行うものです。手術を行うときにワクチンが有効であるか確認されます。なお。ワクチンには有効期限があります。

3.手術前日

手術前12時間以上の絶食(全身麻酔を行うため)

4.手術当日

同意書への承諾

5.術前検査

身体検査(問診、視診、触診、聴診)、血液検査 必要があれば追加検査、高齢の動物に配慮した検査を行う

以降は手術となりますが、情報を得たい方は、かやま動物病院さんのホームぺージでご確認ください。

ここで注目したいところは2点あります。

(1)最低でも上にあげた工程を踏んでいるか?

全身麻酔、摘出手術は時として命の危機にも及びます。猫種や体格、年齢などで手術のリスクも異なりますので、事前に検査を徹底することでより安全に手術ができます。

手術をお願いしようとしている病院は、このうち検査を減らしていることはないでしょうか?お願いをする場合は詳しく手順を聞いて安易な検査になっていないか確認することが大事です。

(2)同意書の存在理由を考える

同意書には手術の流れを確認するとともに万が一の事態になったときに承諾する内容となっています。ここで考えたいことは、例え元気だった愛猫であっても重篤な状態になったり、今回のように亡くなってしまうことがあるということです。

一般的に去勢・避妊手術は行われており安全のような感覚でとらえられているかと思いますが、一方で術後になくなった子がいることを忘れてはいけません。

去勢・避妊手術をするかの判断

去勢・避妊手術を行うメリットがある一方、もちろんデメリットもあります。

動物本来の性質が失われていまいますので、性格や習慣も変わってしまいます。

それでも手術をして愛猫として家族の一員として飼われて幸せな時間を過ごせるのはデメリットを上回るのかもしれません。これは人それぞれの価値観がありますので断言はできません。

ここでのポイントは去勢・避妊手術を行う必要があるのか?についてです。

完全に室内猫で猫だけで外出させないなら手術の必要はないと考えます。

日頃から外出させていたり、また先々のことでずっと飼えるかわからないから、とりあえず手術するというのであれば、亡くなってしまうことがある事をよく考えてみてください。

よく考えた結果で手術を行うと決断したら、病院選びは慎重に行ってください。先にあげた病院のように検査を入念に行っているところもありますが、検査を簡単にすませている病院があるかもしれません。

そして、病院選びが決まったら獣医師に検査や手術のことを確認し、重篤な状態や亡くなる危険性はどのくらいあるかを必ず聞いてください。

危険性を曖昧に回答してきたら、その病院はやめた方が良いです。

最後に

Twitterで猫さんが亡くなったことを見た時の衝撃は、あまりの悲しい出来事に胸が痛くなりました。飼い主さんの感情を思っただけで言葉もでてきません。

この事実を皆さんに知っていただいて、飼い主としての正しい判断をされることを切に願っております。

亡くなった猫さんのツイートをいいねしていましたが、この記事を書き終えたときには削除されていました。現時点でもあの愛くるしい猫さんの姿をはっきりと覚えています。

亡くなった猫さんのご冥福と飼い主さんの心が一日でも早く安らぐように願っております。